WORLD WAR – BATTLE ROYALE IN ALL REGIONS – まとめ

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長いよ。

というわけで私が潜伏エイリアンの一人でした。
いや最初から「ボス曲」って書いてたし、どうせ何もしなくてもメタ要素(コンスタンスに作れるとかそういうの)で大体疑われるので軽く考えた結果、最初から人狼で言う「狂人という名目の狼」路線で考えてました。

潜伏エイリアンは文字通り「潜伏」しているわけですからこういうエイリアン要素沢山でかつボス曲と名乗っている堂々とした作品は作らない、逆に狙われたとしても他の4人が当てられなければ逃げ切ることができるので犠牲の代わりに他の参加者が得点を集められる事になるからと考えたためです。

そこまで考えてやらないとイベントとして面白くないし、なにより最初から当てられないつもりなら自らコメントに「ボス曲です!!!!!!」とか終盤にわざとらしくエイリアン予想シートで変な気を起こした考察と予想なんて書かねえわ。

経緯を簡単に説明すると今回はBM98星雲側の金ラメ氏と同様に5人のうち1人が制作を断念したことにより、代打枠での潜伏エイリアンとなりました。
その話を貰ったのが開催4週間前で、それと同時にテーマと潜伏ルールを聞いたのでまずは登録開始日に完成させることを目標にしました。登録開始日に間に合わせるための日数と会場の準備と9月にリリースするCDの楽曲の作業の工数を逆算すると「あれ?間に合わなくね?」と思って急遽ストックからこの制作となりました。
ちなみにテーマなしなら「三味線弾きてえ~~~」と思ったので「DADDY MULK」のアレンジでやるつもりでした。ボス曲じゃないし。

今回の楽曲も「ボス曲」がテーマとなっております。
実のところ譜面以外では楽曲自体にボスらしい要素はありません。
ではどこにあるかを解説する前に皆様、NyaHax’93は遊ばれましたか。
既に遊んで頂いた方ならおわかりになられたと思いますが、原曲は「メインテーマ」であり、中盤に出てくるボスも同じ楽曲として流れています。

つまりザコ戦の曲でもあり、ボス曲でもある。ボスがテーマの楽曲に該当するんですよね。
これが今回のエイリアンのテーマである「ボス」を指していました。
ゲームを遊んでいなくても楽曲コメントにもしっかりと明記しており、BGAにもちゃんとボスが出てくるゲーム画面を載っけてたので正解を書いているようなものでした。

正直な所メインテーマがボス曲を兼ねているゲームなんてレトロゲームにはよくある手法だったのでどれでもよかったんですが、NyaHaX’93を選んだのには明確な理由があります。

元々アレンジ曲を中心に活動しているため、数あるストック曲の中でボス戦のアレンジはいくつかありましたが、あまり「明確すぎるボス曲」を選ぶのは違うかなと考えつきました。
例えばこちらはカービィがメインだったのでそれこそカービィのラスボス曲でもよかったんですが、あまりにもボス要素が強すぎると真っ先に疑われる懸念があったので基本的にその辺りは避けました。

カービィと書いてあるところで「お前の所属地域要素ないじゃん」と言われそうな気はしますが、そこもルールの微妙なミスリードを狙ってそうしています。

・地域の選択は自由とする。出身国、好きな国、投稿したい音楽ジャンル等
何を基準に選んでもよい。必ず意識した楽曲とすること。

「音楽ジャンル」「必ず意識した楽曲」の組み合わせで「楽曲に地域性を盛り込ませる必要がある」と思われがちですが、「必ず意識した楽曲」というのは「理由が出来ていればその地域の要素になる」わけです。
つまり何でも良いので理由があればその地域の曲であるんですよね。
言い換えれば「日本だからと言って楽曲に日本の要素を入れる必要はない」、これは言ってしまうと「J-POPやJ-COREなどの日本独自のジャンルや、和風である必要はない」とも取れます。
日本しかない地域を選んだ理由としては、日本のゲームミュージックは世界に影響を与えたと言われているほどに大きな存在と言われており、その時代の選曲を行う事で十分な「意識した楽曲」に該当します。

世界に影響を与えた日本のゲーム音楽の歴史を探る
https://i-d.vice.com/jp/article/gyjkk7/track-japanese-game-music-history

裏を返せば「80年~90年代の日本製のゲームミュージックであればどの曲でも可能」ということになります、今回の話に限らず制作が行き詰まった場合は和製のゲームミュージックのアレンジから持ってくればルールとしては守っているので、最悪そのつもりで乗り切る予定でした。
つまりコメントにあったこの部分は言い訳でもなんでもなく、ちゃんとルールを守っていることになります。

Q. World Warのイベントにおいての日本感どこ?
A. 「NyahaX’93」は”日本”の同人集団「Bio_100%」が手がけた”日本”製のコンピュータ「PC-9801」で動く”日本”製のフリーソフトウェアで、
インターネットが普及する以前の1993年において「パソコン通信」という”日本”独自のデータ通信でリリースされました。

Q. だから日本感どこ?
A. このゲームのプログラマを務めたalty氏は、過去において後に”日本”で一躍有名になる「ニコニコ動画」を手がけたドワンゴの代表取締役副社長でした。
また、デザインを務めた!J゚U氏は後に”日本”で一躍ブームになった「たまごっち」の企画に携わっていました。

Q. つまり日本感どこ?
A. このbmsの作者は日本人です。というかこのイベントはそういうイベントだと思ってました
(他の地域の参加者見るまでは……。

あとはボス曲であればテーマのボス曲に沿うことになります。
数あるストック曲の中で選別した結果、「ボス曲であってもボス要素があまり目立たない楽曲」として今回のNyaHaX’93のアレンジを選びました。

ただ、あまりにも目立たなさすぎると思ったので穴(とくまちゃんぼくじょう)の譜面は無理くりメロディ切りまくったりアルペジオを追加したりしてボス曲(というより譜面)に仕立て上げる行為は行いました。

NyaHaX’93を選んだ理由は他にもあり、「明らか様なエイリアン要素」をブラフとして仕掛けるためでもありました。

ゲームの舞台はにゃはXという空間。
色々と謎が多い世界観ではあるものの、黒背景にカラーのドットは宇宙を表しており、
主人公が乗っている機体も宇宙船であることから、舞台はやはり宇宙かと思われます。

ドキュメントにもゲーム中にも「宇宙」とは記載していませんが、リメイク版のNyaHax’2010ではボーナスステージへ入る際ににゃはXという空間から降りて青空の下でボーナスステージが始まっているので、にゃはXという空間が宇宙であることは明白です。

あと宇宙船だしUFO出てるしくまちゃんは見方次第でエイリアンっぽいし(違うと思うけど

今回のイベントのテーマにおいて必ず「なりすましたエイリアン」が出現し、深読みすればするほど予想が困難になるとにらみ、わざとらしく「宇宙です!エイリアンっぽい奴がいます!UFOもいます!」という要素をふんだんに仕込んだゲームを選びました。

ついでに言うとNyaHaX’93の曲にはあの緑蝙蝠が制作した「Nan」があり、あれは存在自体が発狂しているのでその辺りのイメージもあり、あとはまあFlashサポート終了とNyaHaX’2010が丁度10周年だからキリがいいかなと思ったりもあります。

中途半端なボス要素や正解を堂々と書いたり、メタ要素やエイリアン要素などの伏線をわざと置くことで「テーマに沿ってるから正解だと思うし、そうでもない気がする」のラインを目指しました。

あとは予想期間で票が集中するかもしくは少ないまま終わるかで行うべき行動が違っていたのですが、案の定票が集中しはじめたのでバレバレの否定アピールしていましたが、これが結果として他の潜伏エイリアンを超えて票が集中したのなら大勝利です。

エイリアン勢は「グリーングリーンズのアレンジをお願いします」で言って実際に作られた楽曲が「謝れ!匠のピンクボール!」とか返してくるような人がいる軍団です。「ボス曲をテーマにしてください」で直球すぎるのはダメだと思ったので捻り入れました。
ちなみに「ジャンルが”boss”a novaでもOK」という話は既にBM98星雲勢で話に出てました。それが通るなら今回も通るかなと。

このゲームは時間内にクリアするとエンディング画面となります。

ゲーム内の機体には主人公も含めすべて「くま」らしきものが機体を操っています。
エンディングの最後で主人公の「くま」らしき姿を脱ぎ、人間が現れてきます。
だとすれば、敵に登場する「くま」も果たして本当に「くま」だったのでしょうか?

「くま」が「エイリアン」だったと仮定し、「人間」になりすました「くま」……即ち「エイリアン」になりすます。
そんな成りすましの「エイリアン」だらけになるとどれが本当の「エイリアン」かはわからないことになる。
この混沌とした状況はある意味、今回の「WORLD WAR」の会場そのものではないでしょうか。

そんな感じで過去のbmsイベントにはない要素で色々と楽しませて頂きました。
個人的にイベントの中では今までに無い斬新なイベントだと思っております。
また次回があれば普通に参加させていただきたいと思います!!!!!!!!

 

P.S. 過去にmid2bmsの記事を書いていましたが、mots氏や金ラメ氏に「この記事を参考にさせていただきました」という話をいただいたので本当にmid2bmsを書いて良かったと思いました。元々あの記事はかつて手動で音切りをしていた人向けに作っていた記事だったのでこのような形で役に立ったのは書いてて良かったと思います。